今朝は暖かい。
氷点下の世界から一変して、2℃という世界が凍らない温度帯に変わっていた。
若松さん、菅野さん、京ちゃん、高橋さん、花澤さん、容子りん、熊川さん、亮子ちゃんと出発。

連絡した通りの、ティーパーチーを終わらせ、下山の途につく。

すると、つい先日すれ違った登山客から声がかかった。
「今日もか……連続だな!」
そこ声は、高橋さんへと向けられたものだった。煩いほどの静寂が訪れる。
その静寂を切り払うかのように熊川さんがぽつりと呟いた。
「もう……。もう、隠さなくて良いんですよ……」
失われた時間を取り戻そうと必死になっている彼の姿を笑うものなどどこにもなかった。
踏み出す手と足の所作。
それは、一朝一夕でどうにかなるものではない。杖を持つ、その節くれだった指がいかに彼の意志が固いものかを物語っていた。
通り過ぎる幾人もの登山者たちは、彼の姿を見るたび、わずかに視線を下げる。
もう届かない。そんな位置にまで辿り着いたのだ。
つづく。
嘘です。もう続きません。小説の練習はこれで最後です。
でも、8割本当の事でした。
