今日も寒い一日が始まった。
氷点下。
家を出た時はまだマイナス1度だったが、鹿狼山の駐車場はマイナス3度にまで冷え切っていた。
若松さん、菅野さん、京ちゃん、高橋さん、菊池さん、容子りん、荒武さん、矢吹さん、熊川さん、亮子ちゃんと出発。

今日も、初参加者がいなかったのでティーパーチーは無し。
7時を過ぎると登山を開始する人は多く、登りのそれとは違い、下山では多くの登山客とすれ違った。
その際中、ことが起きた。
「毎日ご苦労様だな……」
「おう、今日も登ってるのか」
「なんだ、今日もか」
隣をあるく高橋さんが、すれ違う人達に、声を掛けられる。その数は、数十人を超えていた。
彼の顔の広さと、人望は商売人として見習うべきお手本であり、尊敬すべき人物像であった。
ここでもすでに「鹿狼山の顔役」として存在が築き上げられていた。
しかし、
彼の瞳に一瞬だけ映る黒い影を若松さんは見逃さなかった。それは昨年、毎朝の朝練部で培った絆なのか、ライバルとして戦っていた敵としての匂いだったのか。
「高橋君……、君は、そこまでして……」
「とうとう、バレてしまったんですね」
つづく。
小説の練習でした。でも半分は本当でした。
